はじめましょう。後ろ身頃からです。|ワカバ手芸店|手編みの手順その1

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ゲージを編む

30目、15cmの基礎編みをして10cmの目数ゲージを計算します。
模様を入れる時は、模様編みとメリヤス編みの両方のゲージを取ることをおすすめします。
模様編みの時は一模様が何目何㎝になるかを記録するとよいです。

例)10㎝=20目ならば、身幅50㎝の時、20×5=100目となります。
例)一模様=22目=8㎝、身幅50㎝にしたい時は
50÷8=6.25
22×6.25=137.5目
★小数点以下は模様によって身幅の目数は変わりますので微調整してください。
見頃の中心から左右対象に模様が来るようにしましょう。

一目ゴムの作り目

ゲージを編み目数を取る

30目、15cmの基礎編みをして、目数のゲージだけを計算します。
【例20目】

作り目、一目ゴムの作り目

後ろ身頃からです。
目数は奇数になりますので、テキストなどと違っている時1目くらい減らしてもかまいません。

目数の計算の仕方
(ゴム編み全体の目数奇数+1)÷2=別糸で作る目数

別糸で始めます。(編み出し用の糸を使うと後にほどく時容易にほどけます。)
下の写真は別糸で目を作る方法です。

作り目、一目ゴムの作り目
作り目、一目ゴムの作り目
作り目、一目ゴムの作り目

メリヤス3段(表編み1段、裏編み1段、表編み1段)は、身頃の針4段目からは2~4号下げた針で編みます。
(編み始めの糸は50cmくらい余らせておきます。脇をとじる時に使います。)

裏編み1目編む
針にある1目めと2目めの間の別糸にかかっている地糸を上から右の針で引き上げ、左の針に移し
(この時目が、ねじれないように気をつける)
これを表目に編む
(ある本では1目めの下の糸を引き上げるようになっていますが脇をとじると見えなくなるので省略してもかまいません。ほどける心配はないので安心してください。)

次々に続けます。
この段の終わりはオモテ目(引き上げた目)ウラ目の順になる。
ここでゴム編み2段編んだことになる。
次の段からは普通にゴム編みを好みの段だけ編む。
両端がウラ目の側をオモテ地に決める。

作り目、一目ゴムの作り目
作り目、一目ゴムの作り目
作り目、一目ゴムの作り目
作り目、一目ゴムの作り目
作り目、一目ゴムの作り目

17、両端の目が裏目になっている方を表地に決める16の写真が表側です。

18、後はいつも通り好みの段ゴム編みを編みます。

二目ゴム編みの作り目

別糸の作り目の方法は、一目ゴムの時と同じです。(ゴム目の作り方参照写真あり)
しかし目数は4の倍数+2にします。

そして別糸の作り目は(4の倍数+2)÷2+1となります。
例)ゴム編み102目の場合
102÷2+1=52です。
別糸で52作ります。

1.別糸にメリヤスを身頃の針で3段編み、4段目からゴム用の針で引き上げます。

二目ゴム編みの作り目
二目ゴム編みの作り目
二目ゴム編みの作り目
二目ゴム編みの作り目

10、両端が表2目の側を表地にすると脇をとじた時美しいです。

増し目の計算

ゴム編みからメリヤス編みへ移る時の増し目(模様編みの時も同じ)
裏側からウラ編みで増し目をすると模様を入れる時、簡単になります。

増し目の計算
(小学校の算数、植木算を思い出してみてください。)

46目を49目にする場合三目増し目
この時3で割ってはダメです。
下記の表をご覧ください。

46÷(3+1)=11・・・2
11目が4回と2目残るの意味です。
この2目を振り分けて、12目ごとが2回、11目ごとが2回ということです。

つまり、右から

12目編み1目増す
12目編み1目増す
11目編み1目増す(ここで3目増えました)
残りの11目を編みます。

ゴム編みの段数を記録しておいてください。

11目編む 3回目 11目編む 2回目 12目編む 1回目 12目編む
  一目増し目   一目増し目   一目増し目  

増し目の方法は「袖を編みましょう」いろんな増し目の方法をご覧ください。

脇まで編もう

脇の寸法まで編む

・段数を控えておくこと。
段数のゲージを取る(誤差が少なくなる)
・横の寸法も確認する

もしゲージが変わっているようなら前身ごろで加減できます。

例)
身頃50cmのはずが48cmになっていたら前身頃を52cmにするとできあがりのバストは同じになります。
が、袖ぐりの減目数が変わりますので注意しましょう。
◎目数のゲージも取り直しておきましょう。

アームホール寸法

アームホール寸法

AHの丸みの部分半径6.5cmの円周の1/4と考える
6.5×2×3.14÷4=10.205
13.5+10.2=23.7
AH寸法

アームホール寸法

山寸法=12cmとすると上記よりAH23.7cmですので、袖幅を求めるには三角関数を使用します。

23.7×23.7-12×12=417.67・・・
√417.67=20.437・・・
よって袖幅は約20cmとなります。

おおまかな寸法の計算ですが、そこはニット。
これで充分きれいに合いますよ。
電卓を使えば意外と簡単に計算できます。

袖ぐりの計算

身頃50cm肩幅37cmの時
(50-37)÷2=6.5

13cmの2分の1、6.5cm分を減らす【例】13目とする。
まず13目の1/3(4目)を減らす。
次に2段ごとに3目または2目を数回減らし、後は2段ごと1~数回減らし、4段ごと1~2回減らし、6段ごと1~2回減らし・・・・・・減目の数になるように続ける。
ただし段数は袖ぐりの寸法20cm60段ならば20段以内に収めましょう。

※下から読みます
4-1-2(4段ごとに1目2回)=15段目19段目
2-1-3(2段ごとに1目3回)=7段目9段目11段目
2-2-2(2段ごとに2目2回)=3段目5段目
1-4-1(1段ごとに4目1回)=1段目
段ごと目回

下記にわかりやすく編む方向と減目を図にしてみました。
下方から見てください。

4 一目減 →→→     20
3   ←←← 一目減 4 19
2   →→→   3 18
1   ←←←   2 17
4 一目減 →→→   1 16
3   ←←← 一目減 4 15
2   →→→   3 14
1   ←←←   2 13
2 一目減 →→→   1 12
1   ←←← 一目減 2 11
2 一目減 →→→   1 10
1   ←←← 一目減 2 9
2 一目減 →→→   1 8
1   ←←← 一目減 2 7
2 二目減 →→→   1 6
1   ←←← 二目減 2 5
2 二目減 →→→   1 4
1   ←←← 二目減 2 3
1 四目減 →→→   1 2
    ←←← 四目減 1 1
段ごと(左側) 目数 編む方向 目数 段ごと(右側)

右側を基準に考えましょう。
左側は一段ずれます。
減目が済んだら後ろ襟ぐりまでまっすぐに編む。
(袖ぐりの寸法-後ろ襟ぐりの寸法)を編む。

後身頃の襟ぐり

右より、肩の目数+襟ぐりの減目目数を編み、そこで裏返して減目をし、肩先へ戻る。
これを指定の回数繰り返し、糸を20cmくらい残して切る。
中央の休み目は、ほつれ止めなどに休めておく。

左肩は、肩の目数+襟ぐりの減目目数の分だけを中央側より糸を付け、すぐに減目をしながら編むを繰り返す。
糸を20cmくらい残して切る。

後ろ身頃の完成。

前身頃

前襟ぐりのところまでは後ろと同じ。
ただし、前後身頃の目数が違う時は、肩幅が同じ仕上がりになるように1-4-1を調節する。

前襟ぐり減目、後ろ襟ぐりと方法は同じ。
目数、段数が違うだけで脇や後ろ襟ぐりと同じ考え方です。
襟ぐりができあがった時、袖ぐりの寸法があればOK!
編み終わりの糸を両肩とも1mくらい残しましょう。

前身ごろ完成

Vネックの減目

向かって右側の身頃
脇側から表メリヤスを編み、3目残ったところでかぶせて目をし残りの一目を編む。
つまり一目取り、次の目を編み取った目をかぶせて一目編む。

Vネックの減目

向かって左側の身頃襟側(身頃の中心側)から一目編み、2目めと3目めを二目一度にする。
その後この段を編む。

Vネックの減目

この方法は機械編みの時に使う場合がありますが、手編みで使用しても差し支えありません。
襟の目を拾う時拾い易いので私は、よく使います。

減目部分に印をつけておくと間違いにくくて便利です。